2014.02.20(木)
集団的自衛権、「閣議決定」でやるという暴走
安倍首相は「集団的自衛権」の行使容認に向けた憲法解釈の変更を、
「閣議決定」したあとで国会で議論すると言う。
それじゃもう意味がない。
そもそも集団的自衛権の行使はわしも必要だと思っているのだが、
内容が問題だ。
内容次第で賛成もするし、反対にもなる。
なぜなら、わしは「大義なきイラク戦争」に反対した立場である。
やはり大量破棄兵器がなかったのだから、
あれは侵略戦争だったのだ。
しかもイラクは、スンニ派が負けたから、部族間での抗争も起こり、
未だにテロが止まず、失敗国家状態になってしまった。
その状態で、アメリカは責任取らずに撤退したのだ。
さらにシーア派が勢いを増し、イラク国内にアルカイダが潜入してしまい、
イランからシリアへの武器輸送ルートが出来てしまって、
中東は最悪の状況になっている。
「イラク戦争」の総括がなされぬままに「集団的自衛権」の
行使というのも米国追従が過ぎると思うのだが、
変更内容をよく吟味する必要がある。
国民に内容を公開して、国会で議論することが必要である。
でなければ、「憲法の解釈変更」を、今後、野党が政権をとった時には、
また「閣議決定」でやってしまっていいということになる。
国会の意味がないではないか!
安倍政権、アメリカに「失望」と言われ、
益々アメリカ追従を強めて信頼を取り戻したいのか、
特定秘密保護法案に次いで、暴走が止まらない。
国民も事態の深刻さに気付きもせずに、国家の命運を丸投げ状態だ。
天皇陛下はさぞ心配しておられることだろう。