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2013.12.26(木)

AKB48の競争は漫画界では普通の過酷さだ。

 

AKB48グループから卒業する子がいる。

干されメンとか言われる子もいる。

だが競争社会では当たり前だ。

AKBだけが人生じゃないし、
確実に夢に賭けてステージに立てた青春の記憶は残る。

AKBは漫画界で言えばコミケみたいなものだ。

コミケのスターもプロの漫画家になれるかどうかはわからない。

漫画家志望者は、わしが「週刊少年ジャンプ」で連載していた頃には
数万人いると言われていた。

一週刊漫画誌に連載できるのは15人くらいだった。

連載開始しても10週連載が最初の条件。

人気投票で上位にくれば10週以上連載は続く。

一年間続けば単行本が出るが、
それがヒットしなければ、どうせ消えるしかない。

単行本がヒットしなければ、原稿料だけでは食っていけない。

アシスタントを雇えば赤字になる。

一雑誌で、一年間に50人くらい連載を開始して、
1人残ればいいくらいで、あとは全部打ち切りだ。

打ち切られたらまた無名の新人として戦うしかないが、
何度もチャンスはもらえない。

何万、何十万の漫画家志望者が、
たった数十人のスターの陰に消えていく。

それが競争社会で、資本主義の原理だ。

横並びで全員ゴールのテープを切る
平等主義の夢なんか持ったってしょうがない。

AKBメンバーは、まず劇場に出るというところから
チャンスはもらっている。

メディアへの出演も含めて、チャンスは多い。

一度、多くの人の目に触れるメディアに出るチャンスがあったら、
確実に自分の魅力をアピールする。

それは恐ろしく重要なことだ。