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2020.08.09(日)

青森県知事は立派だ

 

全国知事会のウェブ会議で、お盆の帰省自粛を求める知事ばかりの中、青森県の三村申吾知事は「適切な感染防止策をして帰省する方々に対しての根拠のない偏見や差別が危惧される」と発言したそうだ。
帰省を受け入れる、一律の自粛は求めないと。

素晴らしい知事だ。こういう知事もいるんだな。
知事ってものは、今こそ強権発動で目立ってやろうと考える権威主義的な奴らばかりだと思っていたが、評価すべき知事がいる。

こうして知事の人間としての器を発見できるのだから、わしは政府が全国一律にお触れを出すべきという意見には与しない。

権力を持つ者が、ここぞとばかりにかりそめの「指導力」を発揮して、自粛と分断を推進するのは、「一身独立して、一国独立す」の精神を妨げるだけである。

コロナの件に関しては、安倍首相や政府が、国民にあれこれ指示しないのは、むしろありがたい。
専門家の分科会の意見を、あくまでも参考意見に止めて、政治家の総合知で判断するという姿勢が菅官房長官の発言から感じられるが、これも良いことだ。

台湾のような権威主義を日本は参考にしろという意見があるが、わしは違うと思う。
台湾には台湾の事情があり、日本は意図せざる良き結果となっているのだから、必ずしも日本政府を批判する必要はない。

問題は、現在がほとんど法治国家の体を成していないことなのだが、だからと言って権力強化の世界の流れに乗って行くことが良いことなのかどうか、そこは9月の「ゴー宣道場」で話し合われることになろう。