YOSHINORI KOBAYASHI OFFICIAL SITE | 小林よしのり公式サイト

小林よしのりオフィシャルwebサイト

PROFILE LINK CONTACT
2013.06.12(水)

AKB48の正義の話をしよう

 

AKB48の正義の話を」という記事が、
今朝の東京新聞の投書欄に載っていた。

投稿者の中学生の娘が怒り心頭で、
その理由は指原莉乃が総選挙で1位になったからだという。

その娘さんは渡辺麻友支持で、恋愛禁止のおきてを破ったさしこの戴冠が
我慢ならないらしい。

 

政治の選挙とは違って、金持ちが好きなだけ投票券を買い占められるシステムだから、
公平性を期待してもしょうがないのはわかっている。

にしても、不平等にも程があると言いたいらしい。

個々のメンバーの顔触れはもちろん、歌と踊りの実力を熟知していると称する娘は
『誰かが裏で手を回したはずだ』といぶかる。 と投稿者は書き、
娘は正直者がばかを見る社会の実相を学び取った雰囲気だそうだ。

 

この娘さんとわしの感覚はほとんど同じだ。

陰謀論を考えたくなるほどの憤りもわかるし、
AKB内のアイドルの実力と、正義の観点から、「不平等にも程がある」と
感じるのは、わしも中学生の女子も同じだったのだ!

 

そして投稿者はこうも書いている。

でも、反省して頑張ってきたさしこのけなげさが評価された可能性だって大きい。
一度の過ちで人を見限る非寛容な社会への抗議の表れだったかもしれない。
 

わしは断言するが、その娘さんは非寛容ではあるまい。

指原が選抜メンバーに入っていても、1位でなければ許容できたはずだ。

そして、わしは娘さんに教えてあげたい。

娘さんの怒りに対して、指原莉乃は1位は1位なんですいません
答えたんだよと。

 

正義感が強い者は、たとえAKBを見るときでも、いや、
AKBだからこそ、正義の目で見るのである。

指原莉乃を1位にするファンは、価値紊乱主義といって、
正義も不正もあるものか、面白けりゃ何でもいいじゃんと
考える者たちである

たかがアイドルの話ではない。

AKBで「社会は不正がまかり通るものだ」と悟らせては
ならないのだ!