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2019.05.08(水)

斎藤美奈子よ、歴史記述は史料検証が原則だ

 

東京新聞で斎藤美奈子が歴史修正主義の原点はわしの『戦争論』と書いている。
わしはネトウヨ批判は大いに結構と思っているが、同時にネトサヨ批判もしなければ公平ではない。

まず、「SPA!」『ゴー宣』でも描いたが、歴史記述は常に修正されている。
学問として、史料検証・史料批判が進んだら、歴史記述は修正される。
これは学問的態度として、正しいことなのだから、「歴史修正主義はいけない」という見解の方が危険である。

次に、わしの態度は「史料検証」を原理原則としている。
「史料検証」「史料批判」に耐えられる歴史記述か?
これが全てである。
これは学問的態度なのだから、守らなければならない。

したがって、慰安婦強制連行も南京虐殺も、史料検証で、「強制連行」や「30万人虐殺」が証明されたら、わしは見解を変えなければならない。

斎藤美奈子も、ぜひ史料検証をやっていただきたい。
史料検証なしに感情で決めつけるのは知性の劣化である。
斎藤美奈子のような左翼も史料検証を無視するが、右派論壇誌の言論人や、ネトウヨも史料検証を無視する。

万世一系という「伝承」も史料検証なしに語っているが、文科省の検定すら通らないフィクションである。
「126代、例外なく男系で続いてきた」というなら、神武天皇と欠史8代の実在を証明しなければならない、弘文天皇の正当性も実証しなければならない。

左翼も、右翼も、史料検証をさぼる。
史料検証から逃げる。
たまたま自分にインプットされた情報のみで、結論を出して、思い込みのみで感情的に語っている。
もっと冷徹に、右派か左派かのポジション・トークから離脱して、史料検証のみで語らなければならない。

「歴史修正主義」という言葉は学問を無視している。
もし間違った歴史記述と言いたいなら「歴史ねつ造主義」と言った方がいいだろう。