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2018.02.19(月)

朝日新聞が山尾志桜里に注目している

 

今朝の朝日新聞を見たら、少しだけマスコミ人としての良識を感じた。

安倍首相は「国民投票が否決されても、自衛隊は合憲」と主張するが、これに対する反応を野党に聞く際、
「希望の党・玉木雄一郎代表ら」
「共産党・志位和夫委員長ら」
「立憲民主党・山尾志桜里氏ら」
「立憲・枝野代表ら」
という4つの意見を載せている。 

立憲民主党の中で、山尾氏がもはや憲法の最も優れた理論家であり、最先端を走っている。
しかも山尾氏の「立憲的改憲」を支持する知識人や言論人が続々増えているということを朝日新聞は無視していない。
なにしろ山尾氏の案こそが、国民と憲法学者が一緒に勉強して作り上げる現憲法の理念を活かした改憲案なのだから。

山尾氏の言う通り、2項の「戦力不保持」が残るのなら、憲法学者の多くは違憲だと言い続けるだろうから、安倍首相の改憲案は根拠が薄い。

枝野氏は「自衛隊の任務や合憲性が変わらないなら、850億円かけて国民投票をやる価値があるのか。他に優先すべきことがある」と答えている。
確かに「自衛隊明記」の改憲案は根拠不足だが、だからといって、「改憲」のチャンスを永遠に封じていいはずはない。

「他に優先すべきことがある」というのは、旧社会党的な欺瞞である。
旧社会党が、政治は台所からと言ってた時代もあった。
そんな野党は若者が支持しないし、与党になる資格もない。
大衆が目前の生活しか見えないのは当たり前である。
だからと言って、長期の安全保障や国家像の議論を政治家が避けるようでは、政権を奪取する日は永遠に来ないだろう。

集団的自衛権を容認する安保法制は「違憲」だと主張していたのに、現在の「違憲状態」の憲法を放置するのなら、反対のための反対をしていただけだったということになる。
それは「立憲主義」を蔑ろにする態度だ。
立憲民主党はもっと攻めの姿勢に出なければならない。
一体いつ、山尾志桜里は国会質問をするのだ?