2013.09.25(水)
五輪招致の負の部分を見逃してよいか?
今朝の朝日新聞の「記者有論」というコーナーに
「皇室と五輪招致 なし崩しのIOC総会出席」という記事があった。
皇室の政治利用について警告する良い記事だ。
「憲法の象徴天皇規定から、皇室は利害関係の対立する一方にくみせず、
競争に参加しない『公平の原則』を守ってきた。」という指摘は正しい。
宮内庁は「決まってからお出ましいただくのが筋」と言っていたのだが、
安倍政権は宮内庁に圧力をかけて押し切ってしまった。
確かに高円宮妃殿下のスピーチは素晴らしかった。
妃殿下は「皇室の政治利用」に対する違和感もちゃんと表明しておられ、
一定の距離をとって、五輪招致の積極的アピールは避けておられた。
その微妙な配慮を国民は全然わからない。
マスコミもわからないから報じない。
五輪招致が決まったからといって、結果オーライで済ませてはいけない問題はあるのだ。
「皇室の政治利用」にせよ、
「汚染水コントロール ・完全ブロックの大嘘」にせよ、
重大な問題がお祭り騒ぎに隠されて、ズルズルとなおざりにされていくのを
見物しているわけにはいかない。
それでは民主主義の基本である言論の放棄だ!
こんなマスコミや国民の体質では、すぐファシズムや全体主義を容認してしまう。
最近はもう、産経新聞ら自称保守派に「尊皇心」が欠け、
立憲君主の意義もわかってない状態になってきた。
朝日新聞らサヨクに「尊皇心」があるとは言わないが、
少なくとも立憲君主の意味はわかっている。
困ったことだ、まったく。