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2017.08.21(月)

『民主主義という病い』の先見性

 

わしの『民主主義という病い』(幻冬舎)は難しすぎるという評価だったが、今のトランプ政権を見ていると、まさに『民主主義という病い』が呆れて笑ってしまうほど、発症しているなと思う。
これじゃ、北朝鮮は悠々と核保有国になることが出来る。 

「アングロサクソンについていけば100年安泰」という堕落イデオロギーに嵌り、トランプに真っ先に会いに行けば、安倍首相ホームランなどと喜んでいた「従米路線」の信者たちは、この事態を如何に考えているのか?

わしはグローバリズム・弱肉強食主義を食い止めるために、トランプやメイ首相の誕生を歓迎したが、どちらもうまくはいっていない状況のようだ。
だが、グローバリズムに深い闇が潜むことが暴かれたことで、彼らが失敗しても、次は単純な反動とはならないだろう。 

なにしろナショナリズムは「国民主義」であり、民主主義の母胎だ。
グローバリズムでは「国民国家」を否定するので、民主主義が機能不全となる。
わしが描いた『民主主義という病い』は、今後もその先見性がますます証明され続けるだろう。
だが、一般国民が読めないんじゃ仕方がない。 

アメリカや日本の政治状況を見ていると、民主主義がなぜこんなに機能不全になるのだろう?と疑問を持ってもいいはずだが、実はほとんどの人が、そのような根本的な疑問も浮かばないし、今日・明日の生活のためだけに追われて、ものを考えないようになっているのだ。

それを「個の確立」がまだ出来ないと言ってみても仕方がない。
暮らしを守るために必死なのは、中間層が崩壊して、貧困層が拡大する現状では、仕方がないのだ。
それでも啓蒙できるほどの本を描かねばならない。
あらゆる角度から、挑戦してみよう。