劣化保守の覚悟なき防衛論
劣化保守向けの論壇誌が全部、狂っている。
「Hanada」と「WiLL」はケンカして作られた雑誌のはずなのに、内容はまったく同じ、安倍政権擁護の断末魔の叫び特集だ。
「新潮45」に至っては「日本を分断した天皇陛下の『お言葉』一年」という特集だ。
「お言葉」が日本を分断したというタイトルは、陛下への侮辱としては最高レベルではないか?
昔なら右翼団体が抗議してるはずだ。
産経新聞で花田紀凱が、「稲田大臣の辞任は、朝日を中心とする安倍倒閣運動に利用された」と主張している。
ネトウヨと同じ「陰謀論」だ。
安倍晋三尊師を陥れようという陰謀だと言い張っている。
オウム真理教と同じ、「陰謀論」が出たらおしまいで、勝手に言ってろと言うしかない。
都知事選を境にして、国民の圧倒的多数が、朝日新聞に一挙に洗脳されたという認識なのだろう。
もはや「常識」への挑戦となっている。
保守でも何でもない。
花田は言う。
「日報は秘密扱いじゃないから誰でも読める」「2月15日の会議で隠蔽もへったくれもない」と。
馬鹿じゃないの?
それならば、「日報は秘密扱いじゃないから、隠蔽していません」と稲田大臣か安倍首相が言えばよかったことになる。
現実はどうか?
「戦闘」記述が知られたら、政府が困るから、国民には隠しておきたかった」という事実があるだけだ。
これはいったん出した軍隊の撤退は難しいという支那事変の例と同じだ。
安保法制で「駆けつけ警護」まで認めておきながら、やはり内戦のどちらか一方に加担する覚悟などなかったということに過ぎない。
PKOには始めから自衛隊を出してはいけなかったのだ。
「戦闘」記述が国民に知れたら、「撤退」の世論が湧く。
安保法制を強引に通過させて、その結果「撤退」じゃ、話にならんだろう。
今の劣化保守の防衛論は聞いちゃいられないよ。
覚悟なき防衛論なのだから。