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2016.11.30(水)

生前退位は前提の、秋篠宮のお言葉

 

秋篠宮殿下の誕生日の言葉、もっと踏み込まれると思ったが、
政府の有識者会議の真っ最中という状況では、慎重に言葉を
選ぶしかなかったのかもしれない。 

それでも有識者会議に続々と招かれる「叛逆知識人」が、
「天皇は存在するだけでいいから退位はさせない」とか、
「退位の自由を認めたら、即位の自由まで認めることになる
から、退位はさせない」
とか、
「摂政を置けばいいから、退位はさせない」というように、
「退位」そのものを否定する暴言を連発している事態に
対しては、秋篠宮殿下はあっさり無視しておられる。
それが有識者会議の議論に対する最大の批判とも言える。 

象徴天皇の務めが果たせなくなる高齢に対処して、
陛下が退位を表明なさったことは「大変良かったことだと
思います」と仰っている。 

「人間ある一定以上の年齢になった,つまり高齢になった場合
には,若くて実際にフルに活動ができていたときにはできない
ことも多々あるわけですので」と仰り、退位を肯定している。 

退位後は、「ある年齢以上になったら,今までやってみたいと
思っていたこと,そういうことをできるだけする時間が取れたら
いいなと思っております」
と仰り、ハゼの研究や音楽を
やりながら「お身体を大切にして過ごしていただきたいなと
思います」と希望しておられる。 

譲位後に、二重権力になるなどという妄言があるが、いやいや
譲位後の太上天皇は、穏やかに暮らされるのですと言っている
わけだ。 

秋篠宮さまの中では、退位は前提であり、まさか退位をさせない
という結論が出るとは夢にも思ってないようである。
国民も当然そう思っているので、有識者会議が「退位拒否」の
結論など出せるはずがない。 

憲法の「国民主権」の建て前を貫くために、わざわざ天皇の
意思を否定する「叛逆者」を次々に呼んでいる有識者会議も
異様と言えば異様である。
天皇陛下の望みは、国民の望みでもあると、すでに世論調査
でも判明していることなのに。