2016.07.01(金)
国のために貧困層を無視できない
泉美木蘭さんと高森明勅氏の動画「だいたい15分でわかる
日本の貧困」が良かった。
年収5万円以下で生活しなければならない失敗国家の
人たちを「絶対的貧困」と言う説明は、なるほどとても
分かりやすい。
ケント・ギルバート氏と対談したときも、格差社会の悲惨な
現状をまったく分かってない様子で、説明するのに苦労した。
誰もが自分を基準に考えるし、自分の身近に貧困の実例を
見ることもないから、安易に考えてしまっている。
「見えにくい貧困」を把握できるかどうかが人間の感性の
繊細さにつながると思う。
だからわしは曽野綾子氏も文学的感性のない人だなぁと
思ってしまう。
ようするに、「世間が狭い人」が多いのだろう。
わし自身が直接、6人に1人の貧困の子供を知らなくても、
福岡の親戚の様子を見ていれば、データを出されたときに、
類推できることはある。
シングルマザーで、二人の子を持つ母親が、子供を塾に
行かせる経済的余裕がないため、頭がいい娘なのに、
大学進学をあきらめさせなければならない実例も
知っている。
シングルマザーで子供を育てることは大変だろう。
単に気の毒な人がいるという「ヒューマニズム」で語るのは
左翼の人たちだろうが、わしの場合は違う。
貧困層が拡大しすぎて、少子化が止まらないのをこれ以上
無視していたら「国力」がなくなると言っているのだ。
わしの動機は「ナショナリズム」なのである。
国の未来のために、子育てのしやすい社会環境を整える
べきだと言っているのだ。