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「ナショナリズムの現在―〈ネトウヨ〉化する日本と東アジアの未来」(朝日新聞出版/新書)

これまでネット上で主に展開されてきた草の根のナショナリズム運動は、近年「ヘイトスピーチ」として現実空間にも大々的に出現し、ジャーナリズムを騒がせるようになった。
さらには2013年末の安倍首相の靖国参拝、今夏の集団的自衛権の解釈改憲問題などで、東アジア情勢が緊迫化の一途を辿っているこの2014年。
日本社会は「現代のナショナリズム」といかに向き合っていけばいいのか。
そして、21世紀の東アジア社会のなかで、この国はいかなるビジョンを描くべきか――。

本書は哲学者・萱野稔人、漫画家の小林よしのり、フリーライターの朴順梨(パク・スニ)、日本史研究者・與那覇潤、PLANETS編集長・宇野常寛――の5人がそれぞれの角度から徹底的に語った、最新の「ナショナリズム」論である。

 

萱野稔人×宇野常寛「「国家とは何か」を問い直す」、與那覇潤×宇野常寛「解釈改憲と戦後の終わり」の2本の対談を併録。

 

▼目次

第一章 ナショナリズムの現在─〈ネトウヨ〉化する日本と東アジアの未来
●萱野稔人×小林よしのり×朴順梨×與那覇潤×宇野常寛

・今の「ネトウヨ」にはそもそも歴史観がない!?
・左派陣営はネトウヨ的世論の背後にあるものを見過ごしている
・『戦争論』から16年――小林よしのりは今の「ネトウヨ」をどう見ているのか?
・中国・韓国に対する被害者意識の広がり
・ナショナリズムが国益すら無視して暴走しはじめている
・従軍慰安婦を「どうせ売春婦だろ」と言ってしまうのは歴史感覚の欠如?
・「方法としてのナショナリズム」は機能するか
・そもそも人間には「人を差別したい」という欲望がある
・本当の愛国者は国際社会に向けて「日本はここまできちんと謝罪していますよ」とアピールすべき?
・歴史観が機能していない状態で、「物語」に何が語れるのか?
・ナショナリズムを抑えられるのは、別のかたちのナショナリズムしかない
・必要なのは承認か再分配か、それとも別の何かか
・ヘイトスピーチがさらなる排外主義運動の過激化に向かう可能性は
・排外主義の高揚は再分配だけでは抑えられない
・今や東アジアは火薬庫として国際社会に認識されている
・どう見る? 集団的自衛権論争
・右翼も左翼も、憲法を「魔法の呪文」だと思っている
・世間の「空気」はネトウヨへの抑止力になるか
・「靖国神社で慰霊するのはおかしい」!?
・週刊誌で中国・韓国叩きの記事が増えたのはなぜなのか?
・ネットでの情報戦に終始しない、「物語」を共有するためには

【附録】『大東亜論』はネトウヨに対抗できるか――歴史認識論争の情報戦を生きた小林よしのりの新展開/宇野常寛

第二章 「国家とはなにか」を問い直す
●萱野稔人×宇野常寛
・〈存在論的〉に国家を捉え直すために
・大陸的な知のポテンシャルとは
・戦争と軍事力の〈存在論〉
・人口減少時代の国家観

第三章 解釈改憲と「戦後」の終わり─『美しい国へ』と『日本改造計画』
●與那覇潤×宇野常寛
・「自分語り」の政治学
・「ゴーストライター」は誰だったか?
・挫折した「透明化」への改革
・『あまちゃん』的共同体の幻想
・ウェブ社会と「政治2・0」のゆくえ

あとがき
初出

 

 

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