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2014.12.10(水)

大島優子が出てるので『神の月』を観た

 

大島優子が出てるので『紙の月』を見に行った。

NHKで原田知世主演のドラマを堪能し、
十分満足していたので、触手が湧かなかったのだが、
優子の可能性を見ておく必要がある。

AKBを卒業したら、わしはバラエティーの優子には
あまり興味がない。

女優として成功するか否かだけが興味なのだ。

倫理を徐々に崩壊させて、横領を犯してしまう
純粋でアナーキーな主人公に対比して、
不倫を隠しつつギリギリで世間の枠に留まる
優子の役柄が、映画の中で重要な位置を
占めているのだが、そのいかにも俗物っぽい演技が、
大島優子の素ではなかろうかと錯覚させるほど、
成りきっていた。

アイドルから女優で成功した先輩には、
永作博美満島ひかりがいる。

どちらも演技が上手くて、永作は年齢を重ねるほどに
じわじわ実力を発揮してきた。

満島ひかりは天才的に上手いが、過剰表現に
嵌りすぎるのを、今後どう進化させるのかを
見ていきたい。

吉田大八監督は映画を映画たらしめる技法が
実に上手い。

宮沢りえは大物感があるが、いまいち女を感じさせない。

小林聡美の演技はリアルだった。

主人公が学生時代に募金活動に夢中になるのは
ドラマと一緒だが、父親の財布から金をくすねる
エピソードに疑問を感じた。

これでは昔から手癖の悪い女ということになってしまう。

ドラマを超えたかと言えば、わしはそうは思わない。