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2018.12.19(水)

国民主義と国粋主義の違いが分かるだろうか?

 

「サイゾー」の記事をわしは読んでないが、トッキーの分析のままなのだろう。
確かに『戦争論』の中には、排外主義を主張した箇所は一か所もない。
左翼は大いに批判したが、それは排外主義ではないだろう。

『嫌韓論』が出たときに、すでにわしの読者から「私の知り合いが『戦争論』と同じ感動を味わえると言ってるんですけど、全然違いますよね?」という反応があったのを覚えている。
わしは『嫌韓論』については「週刊金曜日」にまで出て、批判した。

『戦争論』はナショナリズムの書であり、『嫌韓論』は国粋主義の書である。
『戦争論』は「ナショナリズム=国民主義」の書であり、死者も含む民主主義を復活させた書物である。
『嫌韓論』は「国粋主義=排外主義」の書であり、在日朝鮮人にまで憎悪を膨らませる書物である。

「国粋主義」と「排外主義」が親和性が高いのであり、「国民主義」は日本列島に住む民と、先祖たちを、なるべく多く国民として包摂しようとする思想である。

脳が大雑把にしかできてない極右と極左には理解できないのかもしれんが、今後の『ゴーマニズム宣言』の連載の中で、折に触れ、啓蒙していこう。

しかし読解力のない馬鹿の責任までわしは負えない。
常識があって、読解力のある読者は、今も『ゴー宣』の支持者であり、「ゴー宣道場」の門下生として活躍している。